漁師茶屋「桜島」
■住所 : 福岡市中央区六本松4-9-40
■電話番号 : 092-751-3382
■営業時間 : 17:00〜24:00

■お店の沿革

お店は、「ちょうど油山観光道路のできた」約25年前から。人に貸していた時期がしばらくあったものの、現在は、女将さんとその息子である大将がお店を切り盛りしている。
屋号「桜島」のせいか、「桜島の従業員はみな鹿児島出身者だ」「鹿児島出身者しか雇わない」との噂もちらほら…。しかし、女将さん曰く、「そんなことあるもんですか(笑)。今では鹿児島出身は私だけです。屋号も特に鹿児島を意識したわけではなく、なんとなくつけました」。それでも、その屋号に魅かれてやってくる鹿児島出身のお客さんは少なくない。彼らの期待を知ってか知らずか、そのメニューには、「地鶏のたたき(735円)」、「さつまあげ(420円)」、「きびなご刺し(630円)」など、数多くの郷土料理が顔をそろえている。
開店当初は、鹿児島名物・トンコツ料理の店として、その後は、串もの中心の居酒屋として商売を続けてきた。「当時は、さつまあげなんか手作りしていたんですよ」。しかし、店内に生簀を置くようになったことで、「そんな暇もなくなってね」。現在は、鮮魚中心の居酒屋へと移行している。カウンター前のボードには、季節折々の旬の活魚料理が数多く並ぶ。生簀に泳ぐ魚はどれも、大将自らが、その日の朝に釣り上げてきたという、新鮮なものばかり。海上の気候によって、仕入れ状況は様々だというが、そのどれも女将さんの鮮やかな手さばきのもと、美味しく料理されてゆく。
「生ものメインなので学生さんには少し高いかもしれませんね」。確かに、客層のほとんどは社会人。学生は「昔からそんなに多くない」そうだ。でも、「頑張って就職して、自分の力でお金を稼ぐようになったら是非来てください」。

地鶏のたたき(735円)

焼きガキ(492円)

■学生との思い出
「昔から学生さんはそう多くないですよ」。田島寮生が宴会用に使うことはままあるというが、「やっぱり生ものがメインですからね、学生さんには少し高いかもしれませんね」。学生が連れだってくるというよりも、「学生が親や先生に飲みに連れてきてもらう」、そんな光景が昔からよくみられたという。
■移転について
学生も教員もいなくなることで、もちろん淋しくはなる。けれども、新たに流入してくる分に対しては、期待できるのではないかという。しかし、九大が抜けることで、「これから」この街にどれ程の影響があるものなのかについては、「はっきりいって、私たちにも全く分からないんです」と女将さんは語る。

客で賑わう店内

活魚をさばく女将さん


六本松から九大がその形を消したとしても、六本松の街と九州大学が繋いできた関係性=“絆”は消えることはない。だからこそ、私たちは、「これまで」だけではなく、「これから」の六本松を考え、支え、守っていかなければならないのではないだろうか。そして、それが私たちがこの街にできる、ささやかながらの恩返しなのではないだろうか。

▲ ページのトップへ戻る

(C)2008 箱崎九大記憶保存会