と り 福
■■住所 : 福岡市中央区六本松2-6-8
■■電話番号 : 092-741-4989
■■営業時間 : 18:00 〜24:00
■お店の沿革
平日にも関わらず、開店の18時を過ぎると店内はすぐに満席に。予約をしない限り、なかなかカウンターにかじりつけない!超人気店。客層は、学生からサラリーマン、「学生時代から」という年配の常連客まで。そんな活気と郷愁に満ちた店内で、一際目立っているのが、現在、3代目の大将を務める大橋圭一郎さん(33)。お店は42年前から。大橋さんの祖母の代からこの地で守り引き継がれてきた、六本松では歴史あるお店だ。■おすすめメニュー
おすすめメニューは、まずはなんといっても「鳥刺し」。「常連さんにしか出していないんです」との鳥刺しは、初めての人には必ず、お腹をこわす恐れのある旨の書かれた紙が見せられる。しかし、キモ・モモ・ムネ・ズリなど種類豊富な盛り合わせを前に、「内臓好き」としては頼まずにはいられない一品。もちろん、女性や子ども、体質・体調によっては注意が必要だが、しかし「定番」といわれるこのメニュー、一度食べると確実に病みつきになる。周囲を見渡せば、やっぱり「鳥刺し」が…!というくらい、「とり福」絶対の人気メニューだ。鳥刺しの盛り合わせ
豚バラ(120円)
■九大生との思い出
「九大生は比較的おとなしいですね」それは今も昔も変わらない。「でも、昔のほうがやっぱり激しかったですかね。よく飲んでましたから」。これまで数多くの九大サークルがコンパなどでお世話になってきた。「とり福」は「安くて美味しい店」として学生の中でも人気のお店。「サークルの打ち上げといえば『とり福』!鳥刺しが美味しいんよ。でも、新鮮すぎてお腹こわす人もいて。でも、美味しいけん、行くたびに毎回食べちゃう!(笑)」とバンドサークルに所属する学生は語る。美味しいご飯に美味しいお酒、学生は夜遅くまでサークルについて、勉強、恋愛、人生について語り合った。「芯の真面目さはやっぱり変わらないなぁ」と大将は語る。
■九大移転について
「さみしいですね…」六本松から九大がなくなれば、街の雰囲気は一気に変わるだろう。「それは、すごく寂しい。でも、それは寂しくて当たり前なんですよね。だから、逆に、これから六本松という街がどう変わっていくのだろう、どう発展していくのだろうって、そう考えることも必要ですよね」。大将の言葉の端々には、変わりゆくものに対する「寂しさ」だけでなく、これから起こり、広がりゆくものへの「希望」が見えた。「僕にとって、今後の六本松がどう変わってゆくのか、それは“楽しみ”でもあるんです」。
■学生へのメッセージ
少し前までは、お客さんだけでなく、バイト生までもが「九大生一辺倒」だった。卒業生が懐かしみ、お店を訪ねてくることも少なくないという。そんな大将の願いは、「卒業してもいつか必ず六本松に帰ってきてほしい」ただそれだけだ。私たちの帰る場所は、学校だけではない。九大生が「ただいま」と帰れる場所は、この六本松の街にたくさんある。この場所から大学がなくなっても、きっとずっと変わらずに――「僕たちはずっと楽しみに待っていますから」。