天 野 屋
◇お店の沿革

武さん、政子さんご夫妻
■学生との思い出
開店当時、店は学生客でにぎわっていたそうだ。特に医学部・歯学部・農学部の学生はよく店を訪れ、元気のいい姿を見せていた。数日前も卒業生が来店していて、ご主人は「懐かしいね、懐かしい。」と当時のことを振り返った。10年ほど前から学生客がめっきり減ってしまった天野屋。奥さんは「最近は学生が来ない。寂しいですよ。楽しかったですもん。」と語った。
天野屋ノート
ノートの中には恋愛や進路やバイトなど、様々なことを考え悩みながらも成長していく学生の様子が記録されている。ノートは店に置いておくだけで、誰かがちらちら見ていたそうだが、今ではノートに何かメッセージを残す人がいなくなったということで、表に出てはいない。しかし、そのノートはご夫婦によって今も大切に保存されている。




■学生の変化
学生の変化について尋ねると、奥さんは「細くなったよね。昔はこんな大きいのがおったけど。」と教えてくれた。また、学生の生活の変化についても「昔は今みたいにワンルームマンションじゃなくて、共同トイレの下宿でしょ。だから、壁を叩いて『今日バイト休みだから、飲みに行こう』とか、そんなやり取りが普通だったみたい。」と話した。

■九大生に一言
ご主人は「お世話になりました。おかげで30年も続きました。日本国のために、これからもがんばります。」と、店を支えてきた学生客への感謝の気持ちと今後も店を続けていく決意を明らかにした。